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​生理学講座の沿革

日本大学歯学部生理学講座は昭和10年(1935)に当時慶応大学医学部の助教授であった林髞先生によって創設された。当時、生理学講座では脳の研究特にGABAの作用機構について研究がおこなわれていた。現在もその遺伝しは受け継がれており、脳神経系を含む神経系の研究を継続している。

生理学講座は現在、教授以下4名の専任教員、ポスドク2名および臨床講座から派遣された十数名の大学院生で構成されている。当講座で推進している研究は1)慢性痛の神経機構、2)損傷神経再生の分子メカニズムの2つのテーマに分けることができる。1)慢性痛に関しては三叉神経障害モデル動物および口腔顔面の炎症モデル動物を対象に、三叉神経節および三叉神経脊髄路核あるいは上部頸髄に存在するニューロンあるいはグリア細胞の活性化について、形態学的、生化学的および電気生理学的手法を用いて解析を行っている。2)損傷神経再生に関する研究に関しては、研究内容が私立大学戦略基盤形成事業に選定され、iPS細胞を用いた損傷神経および中枢神経再生を目指した基礎研究を進めている。それぞれの研究テーマについて、各大学院生が所属する臨床講座で問題となっている内容を博士論文のテーマにして、臨床応用を目指した研究を推進している。院生の研究は専任教員の指導の下で行われているが、それだけでなく先輩大学院生が後輩の指導も行っている。

さらに、当講座では教員および院生の知識の充実を図るために毎週一度、最新の論文紹介を行っている。また、一年に2-3度ではあるが、他大学から高名な講師を招いてセミナーを開催している。毎年冬期休暇中には教室旅行をまた春にはお花見とバーベキューを開催し院生と教員との親睦を図っている。

以上、生理学講座の歴史および現状について簡単に紹介したが、まだまだ未完成の部分が多い研究室である。これからはさらに教育、研究の充実に教室員一同努力し、より完成度の高い研究室を作っていきたいと考えている。

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